3x3雑学

スリーオンスリー、スリーバイスリー、スリーエックススリー

スリーオンスリー、スリーバイスリー、スリーエックススリー

名称と違い

オリンピックの種目にも選ばれ、注目を集めている三人制バスケ。

この三人制バスケには、いくつかの名前が混在し、一体どれが正式名称なのか、それぞれの違いは何か、と混乱しているひとも少なくないかもしれません。

基本的に、三人制バスケの呼び名でよく使われるのは、「スリーオンスリー」「スリーバイスリー」「スリーエックススリー」の三種類です。

まず、一つ目の呼び名「スリーオンスリー(3on3)」。

これがもっとも有名で、バスケ経験者なら聞き慣れた呼び名ではないでしょうか。

スリーオンスリーとは、ストリートバスケの世界で行われる3対3のバスケで、公式の5人制バスケとは区別されています。

少し前の漫画ですが、スリーオンスリーが題材のバスケ漫画『ハーレムビート』を読むと、ストリートのスリーオンスリーと、公式の五人制バスケとの関係性や距離感が見えてくるかもしれません。

西山優里子『ハーレムビート』

スリーオンスリーは、基本的なルールについては五人制バスケとほとんど変わらないものの、統一されたルールはありませんでした。

そこで国際バスケットボール連盟FIBAが、この三人制バスケ(スリーオンスリー)の世界統一ルールを定め、世界中の誰でも共通のルールで対戦できる環境を整備し、2007年から「正式競技種目」として扱われるようになりました。

結果、FIBAの基準にのっとった「公式」の三人制バスケの名前を「3x3」と表記、当初読み方は「スリーバイスリー」でした。

*この「バイ」は、4WDの4x4(フォーバイフォー)と同じです。

スリーオンスリーと、スリーバイスリーの違いは、国際的に公式ルールが決まっているか否か、ということが言えるでしょう。

それでは、「スリーバイスリー」と「スリーエックススリー」の違いは、何かあるのでしょうか。

実は、両者は全く同じ意味になります。

表記「3x3」の「x」の読み方が変わっただけで、特にルールなどの違いはありません。

これまで公式では、「スリーバイスリー」という呼び名が使用されてきましたが、もともと呼び名はあまりしっかりと定まっておらず、海外では昨今「スリーエックススリー」という呼び名も浸透しています。

東京オリンピックの正式種目にも選ばれていることから、どの名称を公式で採用するかという決断が迫られ、JBA(日本バスケット協会)がFIBAに正式名称を確認。

2019年9月18日に、「3x3(スリーエックススリー)」に決まりました。

そのため、スリーバイスリーとスリーエックススリーには違いがなく、まったく同じ競技ということになります。

主なルール

ルール画像 : TOKYO DIME

公式のスリーオンスリー(3x3)と五人制バスケのざっくりとしたルールの違いは、上記の通りです。

コートは半面。控え選手は一人。シュートを打つまでのタイム(ショットクロック)は12秒。また、ボールの大きさは男女ともに6号球(大きさが6号球で、重さが7号球)となっています。

タイムは、1試合10分、あるいはどちらかのチームが21点先取した時点で試合終了です。

五人制バスケだと、ワンゴール2点で、スリーポイントラインの外からのシュートは3点ですが、公式のスリーオンスリーでは、ワンゴール1点で、ラインの外からのシュートは2点です。

ボールを奪って攻守が変わったら、一度ラインの外に出すという決まりになっています。

動画 : Japan v Australia | Women’s – Full Game | FIBA 3×3 Olympic Qualifier

実際の試合の映像を見ると分かるように、コートが半面であることや、ショットクロックの短さなどもあり、展開が早く、俊敏さが問われる競技となっています。

また、試合時間も短く、ロングシュートがワンゴールの二倍なので、俊敏さや外からのシュート力を駆使することによって日本が世界で十分戦っていける可能性も秘めています。

3x3のプロのリーグとして、「3x3.EXE(ドットエグゼ) PREMIER」、高校生以上の男女を対象とした一般参加型の大会「3x3.EXE TOURNAMENT」、日本バスケットボール協会主催の大会「日本選手権大会」などがあります。

その他、初心者でも気軽に参加できる大会や、小学生や中学生を対象とした大会も、地域によって開催(例.千葉市制100周年記念 2021ミニバスケットボール3on3大会)されています。

ファッション

バスケ初心者の場合、初めての際に、ファッションが気になる、という方もいるかもしれません。

特に決まった格好はなく、基本的に、スポーツをする際の運動着(Tシャツにハーフパンツ)でOKです。

靴は、運動用のスニーカーで、バッシュ(バスケットシューズ)がいいと思いますが、室内用と屋外用は分けて使うようにしましょう。

バスケ経験者なら、普段からコートをモップ掛けして綺麗にしていたこともあり、バッシュのまま外に出ることはある種のタブーという感覚があり、外履きとしてバッシュを使うことにも抵抗があるかもしれません(ボールを蹴る、という行為もタブーです)。

とは言え、ストリートバスケをする以上は、屋外で使うのが主流ですし、特別屋外用バッシュと謳っているものもないので、履き心地やファッションセンスで自由に選ぶのがよいと思います。

一応、おすすめのブランドとしては、ストリートバスケと言えば、というブランドの「AND1」が挙げられます。

AND1を一躍有名にしたのが「AND1 MIXTAPE TOUR」ではないでしょうか。

1998年、あるバスケットボールのコーチが少年のバスケプレイをビデオに収めたことから始まります。

少年のバスケのプレイやテクニックに可能性を見出したAND1は、当時のストリートバスケで活躍するストリートボーラー達を集め、彼らのプレイをビデオに集めました。

ストリートボーラーの「ファッション」、「ライフスタイル」そして「Hip Hop」を融合し、MIXTAPEとして全米の小売店に販売されることになります。

出典 : AND1のバッシュはストバスの原点とも言うべきバッシュ

必ずしもスリーオンスリーというわけではありませんが、音楽性もあり、めちゃくちゃかっこいいAND1の映像を、高校時代などによく観たのを覚えています。

動画 : AND1 Mixtape Volume 3 – FULL VIDEO

AND1は、バスケットボールのウェア専門ブランドで、バッシュ以外に、ハーフパンツやTシャツなども揃えています(AND1専門店)。

その他バッシュで代表的なブランドでは、ナイキやアシックスのゲルシリーズなども有名です。

子供の頃に履いていた、憧れた、エアジョーダンなど好みのバッシュを選んでみるのもよいかもしれません。